ベトナムで効果が出る屋外広告看板のエリア選定ガイド

“交通量”だけでは失敗する。ホーチミンOOHで本当に重要なのは「滞留」と「視認角度」
ホーチミンでビルボード(大型看板)を出す際、多くの企業が最初に見るのは「交通量」です。
しかし、ベトナムのOOH(屋外広告)は、日本と同じ感覚で考えると失敗します。
なぜなら、ホーチミンは“バイク社会”だからです。
自動車中心の都市では「通過交通」が重要ですが、ホーチミンでは、
・信号待ち
・渋滞
・交差点
・バイクの滞留
・低速走行
が、広告接触時間を大きく伸ばします。

つまり重要なのは、
「どれだけ多くの人が通るか」ではなく、
「どれだけ長く看板を見る状況が発生するか」
です。
今回は、ベトナム屋外広告を実務レベルで見てきた視点から、
“なぜその場所が強いのか”を、ホーチミン中心部の代表物件を例に解説します。

なぜホーチミンの交差点看板は強いのか
ホーチミン市内では、朝夕の通勤時間帯になると、主要交差点に大量のバイクが滞留します。

特に、
・1区
・Hoàng Văn Thụ通り
・Trường Sơn通り
・ベンタイン市場周辺
・空港アクセス幹線接続部
では、数分単位で停止するケースも珍しくありません。
タンソンニャット空港周辺では、Hoàng Văn Thụ通り、Trường Sơn通り、Cộng Hòa通りなどで慢性的な渋滞が発生しており、車両が“少しずつしか進まない”状態が日常化しています。
この「停止時間」が、OOH広告では非常に重要です。
日本の高速道路沿い大型看板のような“瞬間視認”ではなく、
・信号待ち
・バイク群集
・低速走行
・交差点旋回
によって、
“繰り返し見られる”状態が発生します。

代表物件①

ベンタイン市場前ビルボード(Ben Thanh Market Front Billboard) 〜ホーチミン市の「顔」に最も近い、圧倒的シンボルロケーション〜

Ben Thanh Market 前 Billboard
「ホーチミンで最も“都市の顔”に近い広告導線」
Ben Thanh Market 前の交差点は、ホーチミンでも屈指の交通集中エリアです。
ベンタイン市場周辺は、観光・商業・通勤・Metro導線が集中する都市交通の中心エリアであり、大量のバイク交通が交差する地点として知られています。

この立地が強い理由
① バイクの停止時間が長い
ベンタイン前は大型交差点構造になっており、
・複数幹線道路からの流入
・信号待ち
・右左折車両
・観光バス
・配車アプリ車両
が集中します。

結果として、
「単なる通過」ではなく、
“滞留視認”が発生します。
特に重要なのは、“通過交通量”ではなく、“停止・低速状態での視認時間”です。
ホーチミンのOOHでは、この「接触時間」が広告効果を大きく左右します。
② 観光客+ローカル両方に届く
ホーチミンのOOHで難しいのは、
「観光地=ローカル接触が弱い」
ケースが多いことです。
しかしベンタイン市場前は例外です。
・通勤
・観光
・買い物
・Metro導線
・バス
・バイク
すべてが交差します。
つまり、
“認知広告”と“都市象徴広告”を同時に成立させやすい。

代表物件スペック
エリア: 1区 (Ho Chi Minh City)
所在地: 171-175 Hàm Nghi (ベンタイン市場近く)
形式: 大型Hiflex Billboard (L字型・2面)
サイズ:
面1:(H) 9m × (W) 12m
面2:(H) 10m × (W) 19m
面積: 108m² + 190m²
推定交通量: 約450,000台/日 (※車両数ベース)
特徴:ベンタイン交差点直撃、CBD導線、観光+ローカル混在

代表物件②

空港アクセスルートの最適解、高所得層へ直撃アプローチ

Hoàng Văn Thụ通り〜Trường Sơn通り Billboard
「空港アクセス導線」を取るなら極めて強い
Quân Khu 7 Stadium 周辺は、Hoàng Văn Thụ通りからTrường Sơn通りへ接続する、タンソンニャット空港アクセス導線上に位置しています。
このエリア最大の特徴は、
「空港アクセス交通」と「都市部通勤交通」が重なる点です。

この立地が強い理由
① 空港導線は“高所得接触”が発生する
ホーチミンでは、
・外資系企業
・ビジネス層
・富裕層
・出張者
・インバウンド
の多くが、このHoàng Văn Thụ通り〜Trường Sơn通りへ接続する空港アクセス幹線を通過します。
特にTrường Sơn通りは、タンソンニャット空港の主要出入口道路として長年交通集中が続いているエリアです。
つまり単純な交通量だけでなく、
“広告単価の高い層”へ接触しやすい。
② 渋滞頻度が高い
空港周辺は、
・朝夕ラッシュ
・配車アプリ
・空港送迎
・幹線集中
によって、慢性的な低速交通が発生します。
この“低速走行状態”が、看板の接触時間を大きく伸ばします。
実際にHoàng Văn Thụ通り〜Trường Sơn通り周辺では、「車両が少しずつしか進まない」レベルの慢性的渋滞が報告されています。

代表物件スペック
エリア:Hoàng Văn Thụ通り〜Trường Sơn通り
所在地:Quân Khu 7 Stadium周辺
形式:片面Billboard
サイズ:16m × 8m
面積:128㎡
推定交通量:約80万人/日
特徴:空港導線、幹線道路、大型施設前

ベトナムOOHで本当に重要なのは「交差点」
日本企業がベトナムでOOHを出す際、「サイズ」ばかり見てしまうケースがあります。
しかし実際は、
・どこで止まるか
・どこで減速するか
・どこで視線が固定されるか
の方が重要です。
特にホーチミンでは、
“交差点での交通滞留構造”が広告効果を決めます。

こんな業種は特に相性が良い
・韓国コスメ
・日本化粧品
・飲料
・EC
・アプリ
・Fintech
・バイク
・不動産
・通信
・スマホ
特に、
「ブランド認知を一気に作りたい企業」と、
ホーチミン大型Billboardの相性は非常に良いです。

まとめ

ホーチミン市OOHの常識:「交差点(Intersection)」が勝敗を分ける

ホーチミンOOHは「交通量」ではなく「滞留量」で選ぶ
ホーチミンの屋外広告は、単純な通行量比較では読み解けません。
重要なのは、
・バイク滞留
・信号待ち
・交差点構造
・空港アクセス幹線
・都市導線交差
です。
特に、
・ベンタイン市場前
・Hoàng Văn Thụ通り〜Trường Sơn通り
は、ホーチミンOOHにおいて、交通滞留型ビルボードの代表エリアです。
ベトナムでビルボード広告を成功させたい場合、
まず見るべきは「地図」ではなく、
“交差点での交通滞留構造”なのです。

——————————————-

弊社ホームページもご覧ください。

——————————————-

Other Articles

ベトナムで効果が出る屋外広告看板のエリア選定ガイド

“交通量”だけでは失敗する。ホーチミンOOHで本当に重要なのは「滞留」と「視認角度」 ホーチミンでビルボード(大型看板)を出す際、多くの企業が最初に見るのは「交通量」です。 しかし、ベトナムのOOH(屋外広告)は、日本と同じ感覚で考えると失敗します。 なぜなら、ホーチミンは“バイク社会”だからです。 自動車中心の都市では「通過交通」が重要ですが、ホーチミンでは、 ・信号待ち ・渋滞 ・交差点 ・バイクの滞留 ・低速走行 が、広告接触時間を大きく伸ばします。 つまり重要なのは、 「どれだけ多くの人が通るか」ではなく、 「どれだけ長く看板を見る状況が発生するか」 です。

Read More »

ベトナムで屋外広告を出そう。その体制で大丈夫ですか?

ベトナムで事業をやっていて、ここぞという大勝負のタイミングで「屋外広告(OOH)を出そう」となる会社がある。デジタル広告とは文字通り桁が違う巨額の予算が動くわけだから、出すこと自体がかなり珍しい、社内の一大プロジェクトだ。 だからこそ、なぜか手続きの段階になると、経営陣やマネジメント層に妙な「油断」や「思考停止」が生まれてしまう。 「まあ、こういう現地の泥臭い手続きはローカルの事だし、うちのベトナム人スタッフに任せてしまおう」とか、「いつも別の件で取引している、勝手の知れたローカルの会社に頼んでしまえばいいや」といった具合に、安易に考えてしまうんだ。 特に、普段からSNSの投稿やデジタル広告を自社スタッフで回している会社ほど、この罠にハマりやすい。悪いことは言わないから、その「デジタルと同じノリ」や「ローカルだから何とかなるっしょ」という感覚は今すぐ捨てたほうがいい。 今の時代、SNSの投稿や広告出稿なんて、パソコンさえあれば誰でもできる。管理画面を開いて、予算を設定して、ボタンをポチポチ叩けばその日のうちに広告が世界中に配信される。ミスったらその場で修正すればいいし、止めるのも一瞬。それが、彼らが慣れ親しんでいる「デジタルな内製化」の感覚だ。 だけど、屋外広告の申請は、それとは全くの別次元、文字通り「別世界のゲーム」だ。 同じようにパソコンを使って、国家公務サービスポータル(Dịch vụ công)という画面に向かってはできそうだけれど、その先にあるのは冷徹なデジタルシステムじゃない。ベトナムの、極めてアナログで硬直した「お役所社会」そのものだ。 画面の向こうの役人は、こちらのビジネスのスピード感や、どれだけ巨額の予算がかかっているかなんて、これっぽっちも気にしてない。書類の文字が1文字ズレている、専門図面の線の引き方が気に入らない、そんな理由で容赦なく、しかも何度も何度も差し戻してくる。SNS広告みたいに「とりあえず出して、後から直す」なんて概念は存在しない。 ここで一番恐ろしいのは、経営陣から「ローカルの仕事だからよろしく」と任された自社スタッフや、専門外なのに「いつもの取引だから」と引き受けてしまった会社が、何が正解か分からないまま、役所との板挟みになって精神的にすり減っていくことだ。彼らが悪いわけじゃない。ベトナムの屋外広告の審査には、明文化されていない「現地のローカルルール」や「担当者のさじ加減」がめちゃくちゃ絡んでくる。昨日まで通っていた書き方が、今日突然ハネられるなんて日常茶飯事。そんな泥臭い暗黙のルールに、ただ「パソコンが使えるから」「現地人だから」「いつもの付き合いだから」というだけのノリで太打ちできるわけがない。 現場で見ていて本当にゾッとするのは、「何がどうなっているのか、誰も分からないまま、あやふやに進んでいる状態」が何ヶ月も続くことだ。 任されたスタッフも「一応、書類は出しました」「今、役所の返事待ちです」としか報告できない。だけど、ベトナムの役所は「ここがダメ」と親切にフィードバックしてくれるわけじゃないから、実はとっくの昔に書類がハネられて、審査の手が完全に止まっていたりする。スタッフ自身も専門外だから何が正解か分かってないし、何が原因で滞っているのかを経営陣に説明すらできないんだ。 経営陣も「まあ、ベトナムの行政手続きだし、時間がかかるのは仕方ないか」と、そのあやふやな状況をズルズルと受け入れてしまう。これが一番の罠。 気がついたときには、看板を出すはずだった絶好のシーズンが終わっている。だけど誰も「自分が失敗した」とは言えないから、なんとなくプロジェクト全体がフェードアウトしていくか、あるいは「最初からやり直し」になって、さらに膨大な時間が溶けていく。

Read More »

ベトナムの屋外広告看板設置マニュアル!トラブルを防ぐ申請知識と注意点

こんにちは。ベトナムでマーケティングや現地進出を担当されている皆さま、お元気ですか?SEIKOSHA VIETNAM(清工舎ベトナム)で屋外広告の専門アドバイザーを務めております、竹田です。 屋外広告を発注する際、「業者さんに大丈夫ですと言われたから」と任せきりにしていませんか? 実はそれが大きなリスクになるケースが少なくありません。 この記事では、発注者側が最低限知っておくべき許可申請のポイントを、現場目線でまとめました。正しい知識を持つことで、業者と対等にプロジェクトをコントロールできるようになります。 なぜ発注者自身が屋外広告の許可ルールを知る必要があるのか? ベトナムでは、都市の美観と安全を守るため、屋外広告に対する規制が厳しく運用されています。 ベトナムの広告法(2025年改正法)では、広告主である自社が広告の内容・合法性について最終的な責任を負うと定められています。 業者が「大丈夫です」と言っても、違反が発覚した場合の罰金・即時撤去・ブランドイメージダウンのリスクは、広告主である自社にかかってきます。業者任せを避け、自らチェックできる知識を持つことが、トラブル回避の第一歩です。 自社の広告はどの申請が必要? 屋外広告の申請は、サイズや種類によって異なります。 通知(申請)だけで進められるケース バナー、横断幕、バス・タクシーなどの公共交通機関広告 比較的小規模で、審査期間も短めです。 建設許可まで必要な大型ケース

Read More »

スタッフ日常日記: ベトナムで発見!珍しいベジタリアン用『Hảo Hảo』から学ぶ、現地で勝つための屋外広告戦略

みなさん、こんにちは!清工舎ベトナムの屋外広告専門アドバイザー、竹田です。 ベトナムに住んだことがある方なら、誰もが一度は目にしたことがあるエースコックの国民的インスタント麺『Hảo Hảo(ハオハオ)』。定番のピンク(エビ味)が有名ですが、実はローカルの間で今、ちょっと珍しい「緑のパッケージ」が注目を集めています。 今回は、このベジタリアン向けラーメンから見える最新トレンドと、現地での効果的なプロモーション手法についてお話しします! \じゃん!これが噂の『Hảo Hảo』野菜キノコ味!/ パッケージに大きく書かれた文字は、「Mì Chay Rau Nấm(ベジタリアン向け 野菜キノコ味)」です。 💡 ここが珍しい&ポイント! パッケージの右下をよく見てみると、黄色と赤の文字でこう書かれています。 「Cung

Read More »